ホワイトコーラルとは

ホワイトコーラルは、白色や象牙色を呈するサンゴの一種であり、古くから装飾品や守護の素材として用いられてきた有機質または生体鉱物の宝石です。

一般にパワーストーンとして流通しているホワイトコーラルには、二つのタイプが存在します。
一つは、主成分に炭酸カルシウムを含む「生体鉱物」としての白珊瑚、もう一つは、ブラックコーラルや類似種を漂白処理した、「有機質」素材による白色のサンゴです。
特にパワーストーン市場で安価に販売されているものは、後者の加工処理された有機質素材である可能性が高いです。

外観的な特徴として、ホワイトコーラルは柔らかな白色やクリーム色、象牙色を示し、全体に優雅で落ち着いた印象を与えます。
特に自然のままの表面には滑らかな光沢があり、磨くことでさらに艶が増し、美しい素材となります。
天然の白珊瑚の場合、色味が均一で密度が高く、微細な縞模様や成長痕が確認できることがあります。
一方、漂白された有機質のホワイトコーラルは、色が明るく均一なこともありますが、軽やかで加工しやすいため、ビーズやアクセサリーに広く用いられています。

どちらも白の清廉さと上品さを兼ね備えた外観から、多くの人々に親しまれている素材です。
3月の誕生石としても知られ、贈り物やお守りとしての人気も高いです。

意味・効果・言い伝えなど

ホワイトコーラルは、清らかさや純粋さを象徴する石とされ、持ち主に穏やかな心と安らぎをもたらすと信じられています。
特に母性や慈愛の象徴とされ、子供や家族を守るお守りとして用いられることが多いです。
古来より、幸福や繁栄を招く石として親しまれています。

• 「癒し」心を穏やかにし、ストレスや不安を和らげる効果があるとされています。
• 「安産祈願」母性を象徴する石として、妊娠や出産を控えた女性のお守りに適しています。
• 「子宝」子供を授かりたいと願う人々に、希望と安心感を与えるとされています。
• 「厄除け・魔除け」災いや悪いエネルギーから身を守る効果があると信じられています。
• 「人間関係」他者との関係を円滑にし、調和をもたらすとされています。

ホワイトコーラルは、古代より海の恵みとして尊ばれ、特に母と子の絆を深める石とされてきました。
ヨーロッパでは、母親が子供に贈るお守りとして用いられ、日本でも安産や子育てのお守りとして親しまれています。
また、海の力を宿す石として、航海の安全を祈るお守りとしても用いられてきました。

色（カラー）

ホワイトコーラルには、主に「生体鉱物」と「有機質」の二種類が存在し、それぞれ色合いや質感に明確な違いが見られます。

まず、生体鉱物に分類されるホワイトコーラルは、炭酸カルシウムを主成分とするため、質感はやや硬く、色調は純白や象牙色、淡いピンク色を示します。
これらは自然な光沢を持ち、透明感のない落ち着いた色合いで、滑らかに磨かれると上品な艶が現れます。
表面には微細な縞模様や成長痕が見られることもあり、それが天然素材ならではの風格を醸し出します。

一方、有機質のホワイトコーラルは、主にタンパク質系のコニンを主成分とし、もとは黒色や金色のサンゴが漂白処理されて白色化されたものです。
このタイプは色調が明るく、均一な色合いになる場合があります。
軽く柔らかいため加工がしやすく、アクセサリー素材として広く使用されています。
質感は生体鉱物に比べてマットな印象を持ち、やや軽量で扱いやすい特徴があります。

両者ともその穏やかな白の色合いから、多くの人々に親しまれている点は共通しています。

原産地

生体鉱物：日本、台湾、フィリピン、ベトナム、ミッドウェー環礁など
有機質：台湾、日本、インドネシア、フィリピン、ハワイ沖など

運気・石言葉

運気

癒やし	穏やかな白色が心を落ち着かせ、安らぎと安心感をもたらすとされています。
安産祈願	母性を象徴する石とされ、妊娠中の女性や出産を控えた方のお守りとして親しまれています。
子宝	子供を授かることを願う人々に希望を与え、家庭円満を支える存在とされています。
人間関係	他者との関係に調和と優しさをもたらし、円満な人間関係の構築を助けるとされます。

石言葉

• 「慈愛」優しさと包容力を象徴し、思いやりの心を育てます。
• 「調和」人とのつながりを円滑にし、心の安定を保つとされます。
• 「母性」家族を思いやる気持ちを深め、守り育てる力を象徴します。
• 「安息」心の平穏と静かな安らぎをもたらします。

浄化・お手入れ方法

原石	セージ	音叉	太陽光	月光浴	流水
◯	◯	◯	✕	◯	✕

生体鉱物・有機質ともに水に弱く、変質や脆化の恐れがあります。
特に有機質のホワイトコーラルは、アルコールや酸、強い光、湿気に弱く、取り扱いには注意が必要です。

鉱物データ

ホワイトコーラルのうち、生体鉱物に分類されるものは、八放サンゴ亜綱の深海性珊瑚が生成した炭酸カルシウムの骨格を素材としています。
この珊瑚は、硬度が比較的高く、結晶構造を持たない非晶質の炭酸カルシウムで構成され、宝石珊瑚として古くから装飾品に利用されてきました。

炭酸カルシウムの集合体として形成されるため、真珠や貝殻と類似した性質を持ち、光沢や質感も優雅であることが特徴です。
モース硬度は約3.5程度とやや柔らかく、衝撃や酸に弱いため、丁寧な取り扱いが必要です。
装飾品としては、高品質な白珊瑚は象牙色に近い色合いを持ち、天然ならではの微細な縞模様が見られます。

一方、有機質に分類されるホワイトコーラルは、ブラックコーラルやゴールドコーラルのような、もともと色の濃い有機質珊瑚を漂白処理したものに由来します。
主成分は「コニン」と呼ばれるタンパク質様の有機化合物で、ケラチンと類似した性質を持ちます。

結晶構造はなく、非晶質であり、繊維状の内部構造を持つことが多いです。
モース硬度は約2.5〜3.0とさらに柔らかく、変色や破損のリスクがあるため、保管や使用には注意が必要です。
人工的な白色処理が施されているため、色味に均一感があり、天然の生体鉱物よりも軽量で加工しやすいのが特徴です。

和名	白珊瑚
英名	White Coral
鉱物分類	生体鉱物または有機質
モース硬度	生体鉱物：約3.5 有機質：約2.5〜3.0
結晶	非晶質
組成	生体鉱物：CaCO3

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