和田玉（ホータン玉）とは

和田玉とは、中国新疆ウイグル自治区の和田地区で産出されるネフライト（軟玉）の一種で、古代より玉文化の中心とされてきた歴史あるパワーストーンです。
白く滑らかな質感と深みのある光沢を特徴とし、特に純白に近い「羊脂玉ようしぎょく」と呼ばれるタイプは高く評価されています。

その品格ある見た目と穏やかな印象から、身に着ける人の心を落ち着かせ、内面の美しさを引き出す石として多くの人に親しまれています。
中国においては神聖な石とされ、長い歴史の中で権威や徳の象徴として用いられてきました。

意味・効果・言い伝えなど

和田玉は、徳と品格を象徴する石とされ、精神的な成長や内面的な美しさを引き出す存在として大切にされています。

• 「精神の成熟」落ち着いた思考と内省を促すとされます。
• 「健康の維持」心身の調和を整え健やかさを支えるとされます。
• 「守護と安心」外的な悪影響から身を守り安心感をもたらすとされます。

古代中国では和田玉を「天より与えられた石」として崇め、王族や賢人の象徴として儀礼や護符に用いられてきたと伝えられています。

色（カラー）

和田玉は、主に白色から淡い黄白色、灰色、薄緑色などの優しい色調を持ちます。
中でも最も評価の高い「羊脂玉」は、乳白色に近い滑らかな光沢を持ち、半透明で均質な質感が特徴です。
石全体に柔らかな色合いが広がり、温かみのある見た目が魅力とされています。

原産地

中国（新疆ウイグル自治区、和田地区）

運気・石言葉

運気

健康運	心と体の調和を整え安定した状態を保つとされます。
厄除け・魔除け	災難や悪運を遠ざけ持ち主を守る力があるとされます。
癒やし	穏やかな波動で心を静め安らぎを与えるとされます。

石言葉

• 「徳」内面の品格を育てる象徴とされます。
• 「守護」悪しきものから身を守る力があるとされます。
• 「安心感」心に安定と穏やかさをもたらすとされます。

浄化・お手入れ方法

原石	セージ	音叉	太陽光	月光浴	流水
◯	◯	◯	◯	◯	◯

和田玉は安定した鉱物で多様な浄化方法が使用可能です。
長時間の直射日光は避け、優しく扱うことで美しい光沢を保てます。

鉱物データ

和田玉（ホータン玉）は、鉱物学的にはネフライト（軟玉）に分類される、角閃石グループのケイ酸塩鉱物です。
結晶系は単斜晶系で、緻密に絡み合った繊維状の結晶構造を持つため、優れた靱性と耐久性を備えています。ジェダイト（硬玉）とは異なる鉱物でありながら、歴史的・文化的にはともに「翡翠」として扱われてきました。

和田玉の名は、中国新疆ウイグル自治区の和田地区に由来し、古代から玉文化の中心として知られています。
特に黄河文明や殷・周・漢などの時代において、皇族や貴族の間で聖なる石とされ、礼器や護符、装飾品として広く用いられてきました。
産地は崑崙山脈を主とし、長い年月をかけて河川によって削られた丸い玉石として採集される「籽料しりょう」は、滑らかで光沢の良い最高級素材とされています。

和田玉の色は主に白系統が中心で、特に高く評価される「羊脂玉」は乳白色に近い純度の高い色合いと、潤いのある光沢を持ちます。
その他にも淡い黄白色、灰色、薄緑色、時には褐色を帯びたものもあり、含有する鉄やマグネシウムの量によって発色が変化します。
外観は全体的に柔らかく落ち着いた印象を与え、磨くことで独特の温かみと深みのある光沢を得ることができます。

モース硬度は約6.0〜6.5とされ、ジェダイトに比べてやや柔らかいものの、靱性が非常に高いため彫刻や加工に適しており、工芸品としての価値も高いです。
科学的にも比較的安定しており、酸やアルカリに対する耐性もあります。長期間にわたって品質が保持されやすく、適切に扱えば世代を超えて受け継がれる素材としても知られています。

このように和田玉は、鉱物学的な安定性と文化的価値の両面から非常に優れた特性を持ち、その静かな美しさと歴史の深さが融合した、独自の魅力を持つ鉱物です。
古代から現代に至るまで、多くの人々に愛され続けている理由は、その内に秘めた力と気品にあります。

和名	和田玉
英名	Hetian Jade
鉱物分類	ケイ酸塩鉱物
モース硬度	約6.0〜6.5
結晶	単斜晶系
組成	Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2

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