ブラックトルマリン（ショール）とは

ブラックトルマリンとは、トルマリングループに属する鉱物のうち、黒色を呈する種類で、鉱物名としては主に「ショール（Schorl）」と呼ばれます。
トルマリンはケイ酸塩鉱物の一種で、複雑な組成と多彩な色合いを持つことで知られており、その中でもブラックトルマリンは最も一般的で豊富に産出される色種です。

ブラックトルマリンは、鉄分を多く含むことにより黒色を呈するのが特徴で、柱状または針状結晶として産出されることが多く、しばしばクォーツや他の鉱物と共生する形で見られます。
流通量も多く、ビーズや原石、置き石として広く利用されています。

「防御」「浄化」「グラウンディング」を象徴する石とされ、ネガティブなエネルギーを吸収・遮断し、持ち主を外部の悪影響から守る保護石として知られています。
心身のエネルギーを安定させ、自分の軸を保つサポートをするといわれており、ヒーリングや瞑想、空間浄化の場面でも重宝されています。

その色味と特性から、「見えないエネルギーの盾」とも呼ばれるブラックトルマリンは、現代においても日常生活でのエネルギーバランスの調整を求める人々に広く支持される石です。
トルマリンを含むことから、10月の誕生石としても知られています。

意味・効果・言い伝えなど

ブラックトルマリンは、防御・浄化・安定の象徴とされ、外部からのネガティブなエネルギーや感情を跳ね返し、心身のバランスを整える石として知られています。
特に「グラウンディング（地に足をつける意識）」を促す力が強いとされ、日常のストレスや不安から自分自身を守り、冷静で揺るがない状態を保つためのサポートストーンとされています。

• 「邪気除け」外部からの悪影響を遮断し、エネルギー的な防御を強化するとされます。
• 「グラウンディング」地に足をつけた安定した意識を保ち、現実的な行動を支えるとされます。
• 「電磁波の緩和」電化製品から発せられる微細なエネルギーに対する防御効果があるといわれます。
• 「ストレス軽減」 緊張を和らげ、心を落ち着けて冷静な判断を促すとされます。

古代ではブラックトルマリンは「悪霊や呪術から身を守る石」とされ、護符として身につけられていたと伝えられています。
特にその黒い色合いが、「闇を吸収する力」を持つと考えられ、精神的・肉体的な浄化を行う儀式にも用いられてきました。
また、アフリカやインドでは、邪気を退ける霊的な石として、住まいや神聖な空間に置かれることもあったとされています。

色（カラー）

ブラックトルマリンのカラーは、漆黒に近い深い黒色が基本で、光沢のある黒、やや灰色がかった黒、黒褐色を帯びたものなど、石によって若干のバリエーションがあります。
表面はガラスのような光沢を持ち、研磨されたものは非常に艶やかで重厚感があります。

内部にはしばしば微細な条線（縦縞模様）や、まれにインクルージョンが見られることがあり、自然な風合いを感じさせる一因となっています。
また、結晶が柱状・針状に成長するため、原石の状態では直線的な美しいラインが際立ちます。

その圧倒的な黒の存在感は、「負のエネルギーを吸収・遮断する色」として象徴的に扱われ、エネルギー的な保護の意味でも強い印象を与える色合いです。

原産地

ブラジル、アフガニスタン、パキスタン、スリランカ、アメリカ、マダガスカル、アフリカ諸国など

運気・石言葉

運気

厄除け・魔除け	外部からのネガティブなエネルギーを遮断する力が強いとされ、厄除けや魔除けの石として非常に高い評価を受けています。 周囲の悪意や邪気、ストレス、環境的なマイナス要因から身を守る守護石として用いられ、心身の浄化と保護を目的に選ばれることが多い石です。
健康運	体調の安定やエネルギーの回復、自然治癒力の促進をサポートするとされる運気です。 肉体と精神のバランスを整え、健やかな日々を送りたいと願う人に適しています。
仕事運	集中力、判断力、実行力を高め、ビジネスや目標達成に向けた前向きな行動をサポートする運気です。 責任ある場面やキャリアアップを目指す人に向いています。

石言葉

• 「防御」外的な悪影響や邪気を遮断し、守りの力を発揮するとされる。
• 「浄化」心身にたまった不要なエネルギーを排出し、エネルギーバランスを整えるとされる。
• 「安定」心の揺れを落ち着かせ、冷静で地に足のついた判断を促すとされる。
• 「集中」雑念を払い、目の前の課題に集中する助けとなるといわれる。

浄化・お手入れ方法

原石	セージ	音叉	太陽光	月光浴	流水
◯	◯	◯	◯	◯	◯

基本的にどの浄化・お手入れ方法でも問題ありませんが、結晶構造が繊細な場合やクラックを含む原石の場合、水分や衝撃に注意が必要です。
浄化後は柔らかい布で優しく拭き取り、湿気の少ない暗所で保管するとより長持ちします。
また、日光による浄化は短時間にとどめるのが無難です。

鉱物データ

ブラックトルマリンは、トルマリングループに属する鉱物のうち、鉄分を多く含むことで黒色を呈する「ショール（Schorl）」と呼ばれる種類です。
トルマリンは非常に複雑なケイ酸塩鉱物で、成分の違いによって多彩な色と性質を示しますが、ブラックトルマリンはその中でも最も一般的で産出量の多いタイプです。

鉄を豊富に含んでいますが、アルミニウムやナトリウムも主成分に含まれます。
その構造は、三方晶系の柱状または針状の結晶を持ち、しばしば条線（ストライエーション）を伴います。
多くの場合、石英や長石と共に花崗岩ペグマタイトや高温の変成岩中に生成され、結晶自体は非常に安定で、風化にも強い性質を持っています。

トルマリンは圧電性と焦電性を示す数少ない鉱物の一つで、物理的圧力や熱を加えることで電荷を帯びる性質があります。
これにより、科学研究や産業用途でも注目される鉱物となっています。

和名	黒電気石
英名	Black Tourmaline, Schorl
鉱物分類	ケイ酸塩鉱物
モース硬度	約7.0～7.5
結晶	三方晶系
組成	NaFe3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4

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