サーペンティンとは

サーペンティンとは、滑らかな質感と緑色系の多様な色合いが特徴の石で、古くから装飾や護符として用いられてきた鉱物群の総称です。
その名称は、ラテン語の「蛇（serpens）」に由来し、表面の模様や色味が蛇の鱗を思わせることから名付けられました。

外観は黄緑から深緑、褐色がかった緑まで幅があり、模様や光沢の出方も石によって異なります。加工しやすく、彫刻やアクセサリーにも多く使われています。

心身のバランスを整えたり、守護や再生の象徴として扱われることがあり、穏やかなエネルギーで内面を癒やす石とされています。

意味・効果・言い伝えなど

サーペンティンは、精神と身体の調和を促す石として知られ、持ち主の内面に安定と再生の力をもたらすといわれています。
古来より魔除けや保護の象徴とされ、心の混乱を鎮め、穏やかな状態へ導くサポートとなる石です。

• 「心身のリラクゼーション」緊張を緩和し、ストレスを和らげる作用があるとされます。
• 「感情の安定と浄化」不安や怒りなどの感情を穏やかにし、冷静な判断を促すといわれます。
• 「邪気を遠ざける守護力」外部からの悪影響や人間関係のトラブルを防ぐ保護石とされます。
• 「変化への柔軟性」新しい環境や状況に順応しやすくなり、自分らしく生きる力を高めるといわれます。

サーペンティンは、古代ローマやギリシャの時代から「身を守る石」として広く用いられてきました。
中世ヨーロッパでは、毒を浄化する力があると信じられ、杯や器に加工されて王侯貴族が使用していたとも伝えられています。
また、東洋でも魔除けや長寿を祈る護符として扱われ、精神的な浄化や再生を象徴する石とされてきました。

色（カラー）

サーペンティンは主に黄緑から深緑までの豊かな緑系の色調を持ち、石によっては黒や褐色の模様や斑点が混ざることもあります。
なかには白っぽい筋や半透明の層を伴うものもあり、まるで蛇の鱗や皮膚を思わせる独特の風合いを見せます。

艶やかな光沢をもつものから、マットな質感のものまで様々で、個体ごとの表情が豊かな石です。

原産地

中国、インド、アメリカ、イタリア、ロシア、ニュージーランドなど

運気・石言葉

運気

癒やし	緊張や不安を和らげ、心の平穏とリラックスをもたらすとされる。
厄除け・魔除け	外部からの悪影響や邪気を退け、身を守る力があると信じられている。
健康運	生命力を高め、心身のバランスを整えるサポートになるとされる。
人間関係	感情の起伏を穏やかにし、円滑な人間関係の構築に役立つといわれる。

石言葉

• 「安定」感情や思考を穏やかに整える象徴とされる。
• 「守護」身を守る力を内側から強めるとされる。
• 「再生」変化や癒やしを経て前向きに進む力を示すとされる。
• 「調和」自分自身や周囲との調和をもたらすとされる。

浄化・お手入れ方法

原石	セージ	音叉	太陽光	月光浴	流水
◯	◯	◯	✕	◯	◯

サーペンティンは比較的柔らかい石であるため、太陽光や流水での長時間の浄化は避けた方が安全です。
特に日光下では色が褪せることがあるため注意が必要です。

鉱物データ

サーペンティンは、ケイ酸塩鉱物に属する鉱物群の総称であり、単一の鉱物ではなくいくつかの類似した鉱物種（クリソタイル、アンチゴライト、リザーダイトなど）を含みます。
その名称は、表面の模様や色合いが「蛇の皮」を思わせることから、ラテン語の「serpens（蛇）」に由来して名付けられました。

サーペンティンは、超塩基性岩などが、低温・高圧の変成作用を受けて変質することによって形成される二次鉱物です。
海洋プレートが沈み込む地帯などでよく見られ、変成岩の構成鉱物として重要な存在です。

結晶構造は鉱物種によって異なり、繊維状、鱗片状、塊状など多様な形態で産出します。
例えば、繊維状のクリソタイルはアスベストの主成分として知られており、かつては断熱材や建材などに広く利用されていました。
一方で、装飾用として流通しているサーペンティンの多くは、比較的緻密で彫刻加工しやすい塊状のリザーダイトやアンチゴライトが中心です。

古代から彫像や護符、祭器として珍重され、現代ではビーズ、カボション、彫刻品などとして人気を集めています。

和名	蛇紋石
英名	Serpentine
鉱物分類	ケイ酸塩鉱物
モース硬度	約2.5〜4.0
結晶	単斜晶・斜方晶・六方晶系など
組成	(Mg,Fe)3Si2O5(OH)4

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