トルマリンシリカとは

トルマリンシリカとは、トルマリンの結晶と水晶（シリカ）が自然に混ざり合った、透明感と彩りを兼ね備えたパワーストーンです。
水晶部分は透明なものに加え、白く濁ったミルキーカラーのものも存在し、可愛らしく柔らかな印象を与えます。

ピンクやグリーンのトルマリンが水晶内に内包されることで、色彩のコントラストと立体感が生まれ、幻想的な美しさを演出します。
模様や色合いには個体差があり、自然がつくり出した一点物の魅力を楽しめる点も人気の理由です。

トルマリンを含むことから、10月の誕生石としても知られています。

意味・効果・言い伝えなど

トルマリンシリカは、心を穏やかにし、精神のバランスを整える石とされています。

• 「精神安定」感情のバランスを整え、落ち着いた心を保つ助けになるとされます。
• 「リラックス」緊張や不安をやわらげ、深い安心感をもたらすといわれます。
• 「集中力向上」思考を明晰にし、集中力を高める効果が期待されます。
• 「癒やし」疲労感や精神的ストレスをやさしく癒やすと信じられています。

古くからトルマリンシリカは、自然とのつながりを強める石として崇められ、心身の浄化と調和をもたらす護符として用いられてきたと伝えられています。

色（カラー）

トルマリンシリカは、クリアな乳白色から薄いグレー、淡いベージュまでの落ち着いた色合いを持ち、内部のトルマリン部分では、ピンクや黒、濃い緑、赤茶の線状または斑点の模様が見られることがあります。

原産地

ブラジル、アメリカ、日本など

運気・石言葉

運気

癒やし	心と体のバランスを整え、穏やかな状態を保つ助けになります。
健康運	精神的な安定を支え、ストレス軽減に寄与するとされます。
人間関係	思いやりや落ち着きをもたらし、対人関係を円滑にするといわれます。

石言葉

• 「調和」心と体のバランスを整える力があるとされます。
• 「安らぎ」不安を和らげ、穏やかな気持ちに導くといわれます。
• 「浄化」不要なエネルギーを取り除き、心を清らかにすると信じられています。

浄化・お手入れ方法

原石	セージ	音叉	太陽光	月光浴	流水
◯	◯	◯	✕	◯	◯

太陽光による長時間の浄化は、色の変化や劣化を引き起こす可能性があるため避けてください。

鉱物データ

トルマリンシリカは、三方晶系に属するケイ酸塩鉱物であるトルマリンと、同じく三方晶系の結晶質シリカ（石英）が共生して形成された天然鉱物の混合体です。
この鉱物は、火成活動や変成作用の影響を受けた地質環境において、熱水の影響下で同時に結晶化することにより生成されます。

トルマリンは複雑な組成式を持ち、含有する元素によって多様な種類と色調を呈する鉱物です。
特に、リチウムやマグネシウム、鉄、マンガン、アルミニウムなどの元素の組成比率により、色や透明度、硬度に幅が生まれます。
トルマリンは「電気石」とも呼ばれ、圧電性や熱電性を有する点も鉱物学的に注目されています。

シリカの主成分は地球上に最も豊富に存在する鉱物の一つで、石英として結晶化します。
トルマリンと石英が共生する環境は、特に花崗岩質ペグマタイトやスカルン帯、または熱水鉱脈中で観察されます。
これらの鉱床では、地中深部から供給される熱水が岩石中の鉱物を再結晶させ、新たな鉱物の形成を促します。
トルマリンと石英は、このような熱水環境下で溶液から析出し、空隙や割れ目を満たすようにして結晶成長します。

鉱物学的な観点では、トルマリンシリカはそれぞれの構成鉱物が異なる結晶構造と物理的特性を持ちながらも、同一の生成環境において調和的に共存しうる例として興味深い存在です。
トルマリンの微細な柱状結晶が石英中に点在する場合や、逆にトルマリン結晶の間に石英が入り込む構造など、多様な形態で産出されます。
両鉱物は共にモース硬度が7.0前後と比較的高く、風化や摩耗にも強い特徴を持っています。

和名	電気石入り水晶
英名	Tourmaline in Quartz
鉱物分類	ケイ酸塩鉱物
モース硬度	石英：約7.0 トルマリン：約7.0～7.5
結晶	三方晶系
組成	石英：SiO2 トルマリン：(Ca,Na,K)(Al,Li,Mg,Fe,Mn)3(Al,Cr,Fe,V)6(BO3)3Si6O18(OH,F)4

トルマリンシリカのアクセサリー・ビーズ等はこちら

この記事を書いた人