イエロートルマリンとは

イエロートルマリンとは、黄色のトルマリンの一種で、特に鮮やかなものは「カナリートルマリン」と呼ばれるものが知られています。
その名の通りカナリアの羽のような明るいネオンイエローが特徴で、2000年代初頭にザンビアなどで発見されるまで市場にはほとんど存在しませんでした。
透明度が高く、わずかな色味の差でも印象が大きく変わるため、個体ごとに独自の魅力があります。

希少性が高く、一般的に小さな結晶でしか採掘されないことから、大きめサイズや発色の良いものは宝石として非常に価値があります。
加熱処理によって色調を調えることもあり、その場合は500～600℃で処理されることが一般的です。

また、パワーストーンとしては「希望」や「活力」、そして「創造性」を象徴するとされ、持ち主の集中力や洞察力を高めてチャンスをつかむ手助けをする石として人気です。
10月の誕生石であるトルマリンの中でも、イエロー系はとりわけユニークで、人とかぶらない石を求める方に選ばれることが多いです。

意味・効果・言い伝えなど

黄色は太陽のような明るさを象徴し、創造性や前向きな気持ちを呼び覚ます意味があります。

• 「創造力の活性」独創的な発想を引き出し、芸術的な表現力を高めるとされます
• 「意志力の強化」目標に向かって努力を続けるための精神的な支えになるといわれます
• 「前向きな思考促進」ネガティブな感情を和らげ、明るく前向きな気持ちを育むとされます

温かい黄色が、心に太陽光を注ぐように持ち主に幸福と活力をもたらすと古くから伝えられています。

色（カラー）

イエロートルマリンは、鮮やかなカナリアイエローから淡いレモンイエローまで幅広く、時に緑がかった黄やオレンジが混じる微妙な色調を持ち、表面に自然な透明感を伴います。

原産地

ブラジル、モザンビーク、ナイジェリアなど

運気・石言葉

運気

金運	明るいエネルギーが、金銭面でのチャンスを引き寄せるとされます。
仕事運	発想力と行動力を高め、仕事上の成果を導く助けになるといわれます。
癒やし	心の重さを取り除き、前向きな気持ちへと導く癒やしの石とされています。

石言葉

• 「光明」明るい未来と新たな可能性を照らし出す象徴とされます。
• 「希望」困難の中にも希望を見いだし、歩み続ける力を与えるとされます。
• 「創造」自由な発想と表現力を引き出す石として知られています。

浄化・お手入れ方法

原石	セージ	音叉	太陽光	月光浴	流水
◯	◯	◯	◯	◯	◯

イエロートルマリンは比較的安定した鉱物のため、多くの浄化方法に適していますが、長時間の直射日光には退色の可能性があるため、太陽光での浄化は短時間に留めることをおすすめします。

鉱物データ

イエロートルマリンは、トルマリン族のうち特にエルバイトを主体とするアルミニウム・ホウ素含有のケイ酸塩鉱物です。
イエロートルマリンに見られる鮮やかな黄色は、微量元素の鉄やマンガンによるものであり、これらが光の吸収・反射に影響を与え、特有の発色を生み出しています。

トルマリンは三方晶系に属し、柱状結晶として産出されることが多く、縦方向に条線（縦縞模様）を伴うものもあります。
この結晶構造は、内包物を含みやすい性質を持つため、完全に無傷な結晶は希少とされます。
また、圧電性・焦電性を持ち、摩擦や加熱によって微弱な電気を帯びる特徴があり、これは古くから神秘的な性質として注目されてきました。

イエロートルマリンの生成は、主にペグマタイト鉱床における熱水鉱脈の中で起こり、ケイ酸・ホウ素・アルミニウム・アルカリ金属を多く含んだ溶液が冷却・結晶化することで形成されます。
このような地質条件は非常に限定的であり、結果としてイエロートルマリンの産出量は少なくなりがちです。
特に、ザンビアやモザンビークなどで採掘される「カナリートルマリン」と呼ばれる個体は、ネオンのような鮮烈な黄色を帯びることで知られており、きわめて高い希少価値を持ちます。

色の安定性についても注目すべき点があります。
トルマリンは紫外線に対して比較的安定しており、加熱処理が施された場合でも、一般的な日光下での使用において退色のリスクは極めて低いとされています。
そのため、装飾用やパワーストーンとして日常的に用いる上でも、長期的な美しさを保ちやすい石種です。

和名	電気石
英名	Yellow Tourmaline
鉱物分類	ケイ酸塩鉱物
モース硬度	約7.0～7.5
結晶	三方晶系
組成	Na(Li1.5Al1.5)Al6(BO3)3Si6O18(OH)4

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