ダイオプサイトとは

ダイオプサイトは、マグネシウムとカルシウムを含むケイ酸塩鉱物で、単斜晶系に属する輝石の一種です。
名称はギリシャ語の「dis（二重）」と「opsis（視点）」に由来し、結晶を観察する方向によって色合いや輝きが変化して見える特性を表しています。

自然界では火成岩や変成岩中に産出し、透明感のある淡い緑色から、クロムを含んで鮮やかな緑色を示すものまで幅広い色調を持ちます。
その美しい発色から、パワーストーンやアクセサリー素材としても高い人気を誇ります。

意味・効果・言い伝えなど

ダイオプサイトは、心の深い部分に働きかけるとされ、トラウマを癒し、心を浄化する石です。
「涙を流す宝石」とも呼ばれ、感情を解放し、自分自身と深く向き合うきっかけを与えてくれます。
また、創造力や愛情を促し、精神の安定と自己受容を助ける象徴とされています。

• 「感情の浄化」抱えてしまった悲しみやトラウマを穏やかに洗い流します。
• 「創造力の喚起」持ち主の内なる発想と表現力を引き出す助けになります。
• 「心の安定」感じる力と理性のバランスを整え、精神の安定をサポートします。

ダイオプサイトは「涙を流す宝石」と呼ばれることがあり、その名の通り心を浄化し感情を解放する力を秘めた石と信じられています。
人々はこの石を身に着けることで、内に秘めた感情に優しく向き合い、癒しと再生を得ると伝えられています。

色（カラー）

ダイオプサイトは、多彩な色彩を持つ石として知られています。
もっとも一般的なのは、透明感のある淡い緑から深緑色で、透明度が高いものはエメラルドに似た鮮やかさを示します。
中でもクロムを含む深緑色のダイオプサイトは、森の中を覗くような落ち着いた輝きを持ち、特に人気があります。

さらに、乳白色、黒、灰色、褐色などの色調も存在し、さまざまな表情を楽しむことができます。
また、角度や光源によって一筋の光が浮かぶキャッツアイ効果や、十字の輝線が現れるスター効果を示すものもあり、独特の魅力を放ちます。

原産地

ロシア、イタリア、フィンランド、アメリカ、インド、スリランカなど

運気・石言葉

運気

癒やし	心を落ち着かせ、感情を安定させることで、穏やかな日常を取り戻します。
仕事運	冷静な判断力をもたらし、前向きに物事を進める助けとなります。
人間関係	思いやりと柔軟性を育み、良好な関係性を築くサポートをします。

石言葉

• 「調和」感情と思考のバランスを整え、心身の安定を導きます。
• 「再生」過去の出来事を癒し、新しい一歩を踏み出す勇気を与えます。
• 「創造」インスピレーションを呼び覚まし、豊かな発想を促します。
• 「自己確立」自分の価値観を大切にし、揺るぎない信念を育みます。
• 「安定」安心感と落ち着きをもたらし、前向きな行動を支えます。

浄化・お手入れ方法

原石	セージ	音叉	太陽光	月光浴	流水
◯	◯	◯	◯	◯	◯

ダイオプサイトは、基本的に全ての浄化方法に適しているとされています。
ただし、内部にクラックが含まれることが多いため、取り扱いには注意が必要です。

鉱物データ

ダイオプサイトは、輝石グループに属するケイ酸塩鉱物です。
結晶系は単斜晶系に分類され、典型的な輝石類の特徴を示します。
結晶構造は珪素と酸素が形成する四面体が連なり、それにカルシウムやマグネシウムが結合することで安定した形をとります。
このような構造は火成岩や変成岩の中で重要な役割を果たしています。

生成環境としては、苦鉄質火成岩や超苦鉄質岩に多く含まれ、玄武岩、ガブロ、ペリドタイトなどの岩石中に普通に見られます。
また、石灰岩がマグマや熱水活動によって変質する過程で形成されるスカルン鉱床にも出現します。
このことから、火成作用や接触変成作用を理解する上で重要な鉱物のひとつとされています。
高温環境で安定する性質を持ち、地球内部の高圧条件においても形成されることが知られています。

鉱物学的な分類上では、ヒスイ輝石やオージャイトなどと近縁であり、組成や生成条件によって相互に置換や連続的な変化を示します。
モース硬度は約5.5～6.5で、鉱物コレクションなどに適した安定した硬度を持ちます。

和名	透輝石
英名	Diopside
鉱物分類	ケイ酸塩鉱物
モース硬度	約5.5～6.5
結晶	単斜晶系
組成	CaMgSi2O6

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