ホワイトオニキスとは

ホワイトオニキスはホワイト一色で半透明から不透明なアゲートです。
実際にはこのようなアゲートが産出されることは非常に稀で、市場ではほとんど流通していません。
現在「ホワイトオニキス」として流通しているものの多くは、アゲートやカルセドニーを漂白・染色処理した加工石、あるいは白い大理石や人工ガラスなどであることが一般的です。
これらは見た目に清潔感があり、乳白色から半透明の穏やかな外観を持つことから装飾用途として広く用いられています。

心を落ち着かせ、集中力を高めるサポートになる石とされ、精神的な安定や思考の整理を助ける目的で身につけられることが多いです。
ペリドットと並び、8月の誕生石とされています。

アゲート・カルセドニー・ジャスパーの違いとは？

アゲート（瑪瑙）、カルセドニー（玉髄）、ジャスパー（碧玉）は、いずれも主成分が二酸化ケイ素である石英の微細結晶が集合してできた「潜晶質」という特徴を持つ鉱物で、カルセドニーグループに属します。
カルセドニーグループとは、潜晶質の石英自体を指すグループで、その中にアゲート、カルセドニー、ジャスパーと細分化されています。
これらは化学的組成に大きな違いはありませんが、外観や結晶構造、生成過程における含有物や模様の有無によって分類され、それぞれ異なる名称が与えられています。

カルセドニーは最も基本的な形態で、半透明で模様のない均一な色調を持つカルセドニーを指します。
模様がないため清楚で静かな印象を与える石です。

一方、アゲートはこのカルセドニーに模様が入ったものを指し、多くは褐色や白、灰色などの層が交互に重なった、まるで年輪のような縞模様を示します。
模様の入り方や色合いによって、レースアゲートやモスアゲートなど、様々な名称が付けられています。

ジャスパーは、カルセドニーに微細な不純物（鉄分やクロムなど）を含んで濁った色合いとなったもので、通常は深緑や暗緑色、赤褐色、黄褐色などを呈し、不透明であるのが特徴です。
陶器のような質感を持ち、古来より彫刻や装飾品、護符に用いられてきました。

このように、三者は主成分こそ共通していますが、その見た目の違いから明確に分類され、それぞれが持つ美しさと用途に応じて使い分けられてきた歴史を持っています。
現代でもアクセサリーや装飾品の素材として人気があり、それぞれの特性を理解することで、より魅力的な選択が可能になります。

意味・効果・言い伝えなど

ホワイトオニキスは、静けさと内面の安定を象徴する石とされ、心を落ち着けて冷静な判断を促す存在といわれています。
思考の整理や感情の調整を助け、周囲に流されずに自分自身と向き合うための支えとなるとされています。

• 「心の安定を保つ」不安や緊張を和らげ、穏やかな気持ちを取り戻す助けになるとされます。
• 「集中力の向上」意識を一点に集中させ、冷静に物事に取り組む力を高めるといわれます。
• 「精神の浄化」不要な思考や感情を静かに手放し、内面をクリアにする作用があるとされます。
• 「自己信頼の強化」他人の意見に左右されず、自分の意志を信じて行動できるよう支えるとされます。

オニキスは古代インドやペルシャなどでは「悪霊から身を守る石」とされていました。
特に心の混乱を鎮める石として、穏やかな日常を過ごしたい人に好まれています。

色（カラー）

ホワイトオニキスは白や乳白色をしており、半透明から不透明で、滑らかで均一な色調を示すものが多いです。
全体としては清潔感と柔らかさを兼ね備えた、穏やかな印象の外観です。

原産地

ブラジル、インド、ウルグアイ、パキスタン、マダガスカルなど

運気・石言葉

運気

癒やし	心のざわつきを鎮め、穏やかで落ち着いた精神状態を保つ助けになるとされる。
学業成就	集中力と思考力を高め、落ち着いて物事に取り組む姿勢を育てるといわれる。
厄除け・魔除け	不安や迷いを遠ざけ、冷静な判断力でトラブルを回避する力を支えるとされる。
人間関係	相手と誠実に向き合う姿勢を引き出し、信頼関係を築く助けになるといわれる。

石言葉

• 「浄化」心の中にある不要な感情や思考を静かに手放すとされる。
• 「誠実」素直でまっすぐな心を育て、他者と真摯に向き合う力を象徴するとされる。
• 「冷静」感情に流されず、落ち着いた判断を下す力を引き出すとされる。
• 「集中」思考を整理し、目の前のことに専念する力を高めるとされる。

浄化・お手入れ方法

原石	セージ	音叉	太陽光	月光浴	流水
◯	◯	◯	✕	◯	◯

長時間の直射日光は、色あせや変質の原因になるため避けてください。

鉱物データ

ホワイトオニキスは、鉱物学的にはアゲート（瑪瑙）と呼ばれる微細結晶質の石英の変種に分類されます。
かつてオニキスは縞模様を持つアゲートのことを指していましたが、時代とともに不透明で黒一色のアゲートを「オニキス」と呼ぶようになり、その白いバリエーションを「ホワイトオニキス」と呼ぶようになりました。
実際のところ、天然のホワイトオニキスは極めて稀少で、市場ではアゲートやカルセドニーを漂白・染色処理を施されたものや、白い大理石、人工ガラスなどが「ホワイトオニキス」として流通しています。

アゲートは石英と同じ二酸化ケイ素を主成分としながらも、肉眼で結晶を確認できないほど微細な結晶が緻密に集合した構造を持っています。
天然のホワイトオニキスはこの構造に準じており、半透明から不透明の白色を呈し、表面を研磨すると美しいガラス光沢が現れます。
縞模様がないものは、装飾石やビーズ、カメオなどに加工されることが多いです。

和名	白瑪瑙
英名	White Onyx
鉱物分類	ケイ酸塩鉱物
モース硬度	約7.0
結晶	三方晶系
組成	SiO2

ホワイトオニキスのアクセサリー・ビーズ等はこちら

この記事を書いた人